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シュルレアリスムの夢 序説

 「シュルレアリスム(超現実主義)と聞いてどんなイメージを思い浮かべるだろうか? ルネ・マグリットやデ・キリコなどの不可思議な絵だろうか? それともどこか精神病理学的で背徳的なダリの作品だろうか……? フロイトの精神分析の影響を深く受けた彼らの作品は、なにやら心理学的な探求の雰囲気を醸し出しているので、多くの人はシュルレアリスムという運動が、アーティストのプライベートな内面のみに関わる探求であるかのような先入観を抱いているのではないだろうか。
 だが、シュルレアリスムという戦前のアバンギャルド芸術運動の最後に位置するこのムーブメントは、もっと幅の広い、野心的な課題を持った運動だったのである。」

……と、こんな出だしで新しいエッセイをしたためているんだけど、またずいぶん長くなりそうなんだ。いま『ブルトン、シュルレアリスムを語る』という本を暇を見つけては読んでいる。いくつかの絵なんかを見て、すべてわかったような気がしてたけど、僕はシュルレアリスムについて本当に何も知らなかったんだな、と思うんだ。考えれば考えるほどこの運動は重要だったんだ、と認識を新たにせざるを得ない。
 ブルトンという人はメンバーを除名したり、僕の愛するバタイユと微妙に対立したりで、いいイメージがなかったのだけれど、もっと彼の言葉に耳を傾けるべきだと思う。
 シュルレアリスムは過去の事件なのでは決してない。彼らはアバンギャルド芸術に取って代わるべき、新しい「祭り」の形態を作り出そうとしていたのだ。このサイトのテーマにもなっているんだけども、芸術の地平を越えるという課題の、パイオニアだったのだ。

 この視点からシュルレアリスムを再評価しようというのが、あたらしいエッセイの主題なんだね。
21:08 | アート・建築・デザイン | comments (4) | trackbacks (0) | page top↑