Sun.

国際社会と日本人

編集 | 削除
 僕は 政治のことについて知識もないし、偉そうなことは言えないけど、ちょっと書いてみる………。

 イラクで人質になっていた人たちは解放されたようでひと安心だよね。しかし危険地帯でのボランティアやジャーナリズムのあり方が問題にもなっている。危険地帯に行くのなら自己責任ということを忘れないでほしい、と。もっともなことだとは思う。あの殺されたイタリア人は殺害される直前に、イタリア人の死に際をよく見ておけ!と叫んだそうだ。このイタリア人がどんな政治的信条の持ち主かは知らないが、生命の危機に対してこれくらい決然とした態度で臨めるほどの覚悟がなければ、危険地帯に出かける資格はないのかもしれない。
 だけど、あの3人が無謀だったとか、みんなに迷惑をかけたとか吊るし上げるのはどうなんだろう。今回の3人の経験というのは、日本人全体の経験でもあるんじゃないかな。経済においてだけではなく人道的、また政治的にも、国際社会において存在感を示したいというのが日本人の願いであるわけだろう。ボランティアに行くことも、自衛隊を派遣することも、そのような内的な要請に基づいたものなんだと思う。しかし何か新しい課題にアプローチしようとするなら当然リスクも背負わなければならない。政府のやろうとしていることが正しいのか間違いなのか僕はわからないが、そもそも自衛隊を派遣するということは、今回のような事件が降り掛かってくるという可能性も背負い込むってことだったはずだ。今回、事件に巻き込まれたのは民間人だったが、他ならぬ自衛隊の隊員が人質になる可能性だってあるわけだ。
 安全が最優先なら、自衛隊にしろ、ボランティアにしろ、ノコノコ危ないところへ行くべきではないんだ。島国の中でじっとしていろ、と言いたい。でも日本人は国際貢献の道をとろうというわけなんだから、今回の事件は、3人の迷惑者のせいだなんて考えないで、われわれが当然しなければならない経験だと受け止めなければならないと思うんだ。
 3人を弁護するわけじゃないけど、迷惑をかけた、迷惑をかけたって、それだけを考えだすと僕らは何もできなくなってしまう。子供だってまわりに迷惑をかけまくって大人になってゆくわけだろう。少なくとも彼らは、日本人のまだ経験していないことに挑戦している若者なのだ。状況判断が甘いったって、しょうがないよ。こんな状況に出会った日本人なんてそうそういるわけじゃないし。
 3人の救出に多くの政府関係者が寝食を忘れかけずり回ったんだ、と小泉さんは言っていたけど、何かあったときに寝食を忘れて働くのも、政府の仕事じゃないかとイジワルなことも言いたくなってしまうよ。そのために高額な報酬も得ているんだから。自衛隊の派遣を決断した政府であればなおさら、寝食を忘れて対応するのが当然なんだよ。救出には莫大な費用がかかっている、当然それは国民の税金でまかなわれるんだ、って話だけど、この事件で人質になった女性が、ボランティアをしていた時の映像がむこうのテレビで放映されてずいぶん同情を集めていたようだが、けっこうアラブの人たちに日本人のいい印象を与えることができたかもしれないし、何でもこの事件への政府の対応が好感されているっていうから、日本人にとって決して高くついたってことでもないし、政府にとってもまんざらな結果でもなかったんじゃないかな。国民の税金でバカ高い戦闘機を買うよりもずっといいのかもしれないよ。
 とにかく今回の経験は日本人が国際社会で何らかの役割を果たそうとするなら、それなりの覚悟が必要だってことを教訓として残したような気がする。3人や政府だけの問題じゃないんだ、と僕は感じたんだ。

 まあこんなことが言えるのも、ラッキーだったからだ。人質も、小泉さんも今回は本当にラッキーだったんだ。多分なんだかんだいっても、これからもボランティアで危険なところへ行く人は絶えないと思うし、自衛隊も撤退などしないだろう。国際社会の中に首をつっこんでゆくという方向性は必然だと思う。僕らは小さな島国の中だけで生きてくわけにはいかないんだから。でも忘れてはならないのは、日本人が、そして日本という国が、こうして国際社会にアプローチし続けようとするなら、これからもこのような危機は必ずまた訪れるんだ、という覚悟だけはしておかなければいけないということだ。
▲ # by araiken |
21:02 | ニュース・時事など | comments (4) | trackbacks (0) | page top↑