Sun.

混血

 考えてみれば僕の子供は混血児である。タイ人と日本人の間に人種的な差はあまりないので、将来子供が日本で生きていくとした場合、身体的な特徴で差別を受けることはあまりないとは思う。が、差別への不安は僕の心の片隅に引っかかっている。
 はっきり言って日本人は異人種との共存には非寛容である。島国という条件、300年にわたる鎖国の経験のせいもあるだろうが、外部に対してきわめて閉鎖的であり、内部的にはきわめて均質的である。「異質なもの」に対する拒否感は世界でもまれなほど強いのではないだろうか。詳しく分析する気は今はないが、明らかにこれは我が民族の積極性の欠如である。たてまえではなんといおうと、日本人は外国人を、難民であれ、労働者であれ、日本に受け入れたくないのである。

 サッカーの話題が続いたのでそれにひっかけてみよう。日本代表チームの監督ジーコさんはもちろんブラジル人である。ジーコは白いペレと言われてたというが、ポルトガル系移民の子孫だろう。それに対して左サイドをやってる三都主には明らかに黒人の血が流れている。またオリンピック代表の闘莉王のお父さんは日系人だが、お母さんはイタリア系の移民である。ほとんどメチャクチャだが、見た目はともかくみんなブラジル人なのだ。
 人種のるつぼというが、ブラジルには白人、黒人、インディオ、各国からの移民など、さまざまな人種が混在している。人種的な差別がまったくない、というわけではないだろうがほとんど問題になっていない。むしろ混血は民族のエネルギーの根源だという意識がブラジル人には強いという。
 多民族の混在という意味ではアメリカも同じはずだが、白人と黒人、そして先住民の間には一線が引かれている。南アフリカのアパルトヘイトについては言うまでもないだろう。多民族国家と混血の国家は似て非なるものである。
 まあ、以前この辺の事情は分析したことがあるので深入りはしないが、僕は平気で混血してゆくラテンな感性が好きだ。ブラジル、メキシコ、キューバなどなど国によって事情は様々だろうが、つまらない差異を気にしていないところが懐深くて人間的だと思う。

 いずれにしろこれから先国境を越えて人は移動しつづけるだろうから、人種は混じりあい、人種差別は消滅してゆくはずだ(差別そのものはなくならないだろうが)。日本人もつまらない自分たちだけの秩序を維持することに一生懸命になっていないで、世界に向かって心の扉を開いてゆかねばならない。いつまでもドメスティックな価値観にとらわれて生きてたってしょうがないじゃないか。
19:52 | 日記・その他 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑